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Tamio Suenaga

illustration Tamio Suenaga |
「色彩学校」の始まり
揺れ動く時代にあって、私たちは生きる意味を問われています。
私たちが抱える悩みはモノや技術がどんなに豊かになっても消えません。心の問題解決には「こころ」そのものに向き合う必要があるからです。その方法の一つとして色彩心理に基づいた心との対話があり、それを伝える場として「色彩学校」は生まれました。
1989年に講座がスタートした時、最初の受講生の多くはその前年に私が出した『色彩自由自在』(晶文社)の読者でした。数百通の読後感想が寄せられ、「色を通して自分のことをもっと知りたい」「色彩や美術の知識がなくても学べるのなら、ぜひ教えてほしい」という熱心な感想が溢れていました。読者は机の上の知識だけではなく、人生そのものに役立つ色彩心理学を必要としていたのです。
私自身、それまで子どもの絵の調査を中心に生活現場に役立つ色彩心理学の研究を続けていました。主宰する「子どものアトリエ・アートランド」で、20年に渡り実践を重ねていたのです。子育ての悩みを抱える親たち、自由な表現欲求をぶつけてくる子どもたち、学校に適応できず居場所を求めている思春期の子どもたちと向き合う日々‥‥さらに、大人も参加できる色彩ワークショップを開催し、表現された色や絵が無意識も含めた心のサインであることを実感しました。
一方、時代的にはバブル経済が崩壊し、『自分探し』が世の流行となっていました。しかし、私はいわゆる流行としてのセラピーには違和感を覚えていました。たとえば、色彩を使ったセラピーの中にも「ヒーリング」や「色彩心理」と称して、色の意味を一方的に分析し、商品を買わせるものすらあったのです。そこには人々を依存的にさせる落とし穴があり、むしろ、自立を阻むものだったといえます。
「色彩学校」が伝える色彩セラピーは医学的な治療レベルではなく、あくまで日常生活に活かすメンタルケアが目的です。それだけに自分で取り組むことに意味があるのです。
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すべての答えは自分の中に
私が考えてきたセラピーは、この自ら行う『自己解放』です。そして、その一歩は自己表現です。人間は色彩などのイメージ言語を使って感情をアウトプットすることにより、日頃忘れかけていた自分、無意識の中に埋もれていた自分に出会うことが可能になります。深いところに滞っていたエネルギーも浄化され、心の重荷から解放されます。私は、この制限のない自己表現によるセラピー効果こそ、誰の中にもある普遍的な生命力ではないかと確信しています。
このセルフセラピーの効果を高めるために、「色彩学校」では表現の時間を大切にしています。また、表現された色彩の意味についても、誰かに分析してもらった出来合いの答えで済ますのではなく、自ら新たな意味を発見していくのです。困難な人生に意味を見出すのも、幸せを創造するのも自分次第。探している答えは必ず自分の中にあるのですから。
これが分かると、専門家に頼るだけでなく一般の人が日常の中でセルフセラピーができるようになります。それは自分のすべてを信頼する心を取り戻すことから始まるのです。
このように、「色彩学校」で伝えている『末永メソッド『には大きく2つの要素があります。1つは色彩を通しての「自己表現」によるセラピー効果。もう1つは自分のための色の意味を自ら「読み解く」という自己確認の方法です。
ここを出発点とすることで、誰でもない自分の人生の物語を始めることができます。性別、年齢、家族や社会的役割、国籍・・・。そのような外部から貼られたラベルや条件を一旦取り払うことに色彩セラピーが役立つはずです。
その時、心という無限の宇宙との対話が始まるのです。
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illustration Tamio Suenaga

illustration Tamio Suenaga |
コミュニケーションに活かす「心の言語」
私自身、仕事のこと、対人関係、病気とのつき合い方など壁にぶつかる度に、色彩が語る言葉に耳を傾けて問題と向き合ってきました。
また、災害や事件、虐待などで苦しむ人々の心のケアに関わる時に、色彩で表現してもらうことが役立ってきたように思います。
このような色による心との対話の方法は、現在、さまざまな現場で活かされるようになりました。「色彩学校」の修了生も4000人を数えるようになり、教育や福祉の場を始め、医療現場では看護師さんたちが色彩セラピーの普及に努力しています。もちろん、カウンセリングや心のケアの専門家にも利用されるなど応用範囲は広がっています。一見、心理学とは関係ないようなインテリアやデザイン関係、ビジネス関係でも、いかにユーザーとコミュニケーションするかという観点から色彩心理を学ぶ専門家も少なくありません。
社会が複雑化すると共に人と人の絆が希薄化し、引きこもりやうつ症状に苦しむ人々が増えてきました。どんな暮らし、どんな仕事の場でもコミュニケーションが大きな課題になっています。
自分の心に何が起きているのか、社会の中で自分をどう生かしていきたいのか・・・。
色彩という『心の言語』を使って自分と向き合い、新たな自分の人生を描き出してみる自由な場。
それが「色彩学校」です。 |
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| 「色彩学校」主宰 末永 蒼生(Tamio
Suenaga) |
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色彩心理学者 (株)ハート&カラー代表
美術活動の傍ら「子どものアトリエ・アートランド」を開設し、色彩心理の基礎研究を行う。そこでの40年の実践をもとに色彩によるカウンセリングとアートセラピーを組み合わせた「末永ハート&カラー・メソッド」を体系化。
子どもから社会人、高齢者までを対象に、教育、福祉、医療などの分野でメンタルケアに取り組み、成果を上げている。災害や事件の当事者の絵の解読や心のケアのボランティアにも関わる。
1988年に(株)ハート&カラーを設立。多摩美術大学非常勤講師などを経て、現在、「アート&セラピー色彩心理協会」会長。
NHK「課外授業 ようこそ先輩」などに出演。著書にロングセラーとなった『色彩自由自在』など多数
■(Blog) 末永メソッド色彩心理研究所 >>
■(Blog) クレヨン先生こと末永蒼生の色彩日記 >>
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| 「色彩学校」プロデューサー 江崎 泰子(Yasuko
Ezaki) |
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「色彩学校」専任講師
(株)ハート&カラー共同代表
編集者として、『子供!』(晶文社 ヤヌシュ・コルチャック賞受賞)などを制作した後、1988年に末永蒼生と(株)ハート&カラーを設立。翌年、「色彩学校」を企画、開講した。末永との共同研究の成果である「末永ハート&カラー・メソッド」の社会的発信を担い、衣食住のカラーデザインをはじめイベントや展覧会の企画などを手がけてきた。また、ハート&カラーの出版物の企画、編集、執筆なども行っている。
「色彩学校」では、専門とする「日本の伝統色」の普及に力を入れている。
■(Blog) 和の色つれづれ >>
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